ダクラック省(ベトナム中部高原地帯)の省都バンメトットはベトナム全土解放(1975・4・30)直前の3月10日、南ベトナム解放民族戦線は総攻撃を開始、南ベトナム政府軍を翌11日に打ち破り、怒涛の勢いで全土解放へと向かわせた拠点です。『バンメトット革命博物館』では、バンメトット攻略戦作戦の様子を細部に展示しています。少数民族は北ベトナムのキン族との戦闘にアメリカ軍が利用して戦闘をエスカレートさせた経緯もあると言われる。1992年まで外国人旅行者の旅行は禁止され最近まで少数民族の暴動等で注意喚起が叫ばれていた。
参考文献 「蝶舞う館」船戸与一 講談社
*コーヒーの産地バンメトットは焼畑農業を中心とした少数民族群(モンタニャール)独立志向の生活を壊しコーヒー園、ゴム園を強行した北ベトナム政府(キン族)との対立を描くフィクション
1Buon Don村(人口57000人) バーメトットから北西45kmにある少数民族の村 野生の象を飼
い馴らす民族 エデイ族、ムノン族、ラオ族、ザライ族(村までの道はブンメトットから郊外に出ると悪
路)ブンドン村から少数民族の高床式ロングハウスが立ち並びます。100年の歴史ある民家も見学し
ます。道路は象に乗る観光客で賑わい最大の楽しみはスリルのある竹の吊り橋を通って急流シリポッ
プ川を渡ることです。
ベトナムは竹文化(橋、床、楽器、家屋や畑の囲い、アクセサリー等ベトナム戦争時は洞穴の武器)
2 Yok Don国立公園 バーメトットから西10km ハイキングには最適です。
3チュングエン社がつくったコーヒーのテーマパークを訪れます。コーヒー博物館などもあれば、コーヒー
の木が植えてあったり、喫茶店もあったりとコーヒーづくしの省です。
*バンメトットコーヒーの銘柄は中国広東省で商標登録されているため最近までバンメトットの商標を使えなかったが中国側が取り下げたために使用できるようになった。
4ダクラックのゴム会社が経営する自然公園がダクミン湖の周囲にあります。広大な面積に自然の森、
宿泊施設のバンガロー、多くの仏教施設があり象乗り、魚釣りも体験できます。(2004-11年運営)
2012年4月末再オープン。ゴルフカートで大森林を動きます。
5市内では少数民族の中でも一番大きな民族エデイ族の村を2軒(アコトン村、ツアービレッジ)訪問で
きます。
6以前は500頭以上いたという象も最近では80頭未満に減少しました。北部観光では444頭の象を捕獲した象狩りの英雄(イトーカヌル)のお墓を訪ねます。444頭のうち1頭は白い象だったそうです。
バンメトット西部にはたくさんの大小の滝が散在しています。おとなりのダクナン省にはベトナム最大級のダライサップの滝があり彩り鮮やかな花の咲くトゥエンラム湖、ケーブルカーに乗って眺める景観など、中部高原の豊かな自然を体験できます。
ダクラック省内には市内から一時間で行けるヌル滝とザーロン滝があります。シリポップ川の急流から流れ落ちる滝は暑いベトナムの中で清涼感があります。雨の量によっても滝の規模が異なります。ここでは滝壺から遠く吊り橋から滝の上から気軽に見学することができます。(今回の紹介はヌル滝です。)
Lak湖 バーメトットから南東国道27号線(ホーチミンまで)60km南下すると人口56000人のラック地方に到着します。27号線の風景は北部と異なり緑が豊かで多くの牛の放し飼いを見ることができます。周囲を小高い丘に囲まれあたかもヨーロッパのような景色が続きます。
宿泊:ラックリゾート バンガローを主として宿泊施設でラック湖に面したデラックスな施設です。
主な観光スポット
1 象乗りの醍醐味は湖の上です。象乗りの運営する施設は2社ありレストランも兼ねています。象の高
さの櫓がありしばらく農村の道を歩きながら湖に入る1時間のコースですから他の都市の観光とは異
なります。象から見える少数民族の家並み、子供達、稲干し等がすべて絵になります。ガイドが最
初、象に乗った写真をとってくれますが湖では周囲の象の行列をカメラにおさめることになります。象
に乗って湖を渡り、象に乗ったまま少数民族(ラック湖のほとりのムノン族ブォンジュン村)を訪ねる場
合もあります。
2ボート(アウトリガー丸太)に乗ってラック湖を渡ります。途中、雨期であれば蓮の群生を楽しみます。
浅瀬では牛の列が湖を通過します。対岸のムノン族(クメール系)の村を訪問します。エデイ族がチャ
ンパ(チャム族)の系統であるのに反してムノン族はカンボジアのクメール族に属するということです。
3バオダイヴィラ
グエン王朝の最後13代のバオダイの別荘は南部ダラットにもありましたがこのダクラク地方にも狩り
にくるためバオダイの別荘がありました。現在はホテル、レストランになっておりラック地方を一望でき
る観光スポットになっています。